Wednesday, July 05, 2006

大沼川トンネル放水路2


大沼川トンネル放水路工事延長600mのうち400mまで掘削が進んだ。固まった軟岩層が終わり本格的な砂質層が現れた。今のところ切羽(きりは:トンネル掘削最先端)は自立していて掘削には支障はない。
 6月30日、第9回目のトンネル技術審査会を開催する。トンネル工学の専門家を集めた委員会である。3ヶ月ぶりに現場を調査し、問題点とこれからの対策を議論し合う。
 想定以上に土質が安定しているので、委員会全体が安堵した雰囲気となったが、今田委員長(都立大名誉教授)から戒めの意見が出された。
梅雨時である。川の水位が上がればその水圧で地下水が砂質土に水道(みずみち)をつくり、そこから切羽が崩壊することが考えられる(アリの穴が堤防を破壊する例えのとおり)。その対策を充分検討することが指摘された。時節柄的を得た意見である。
 施工業者、発注者の日立市ともに気の緩みがあったようだ。転ばぬ先の杖である。

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