Tuesday, July 04, 2006

ハチロク壮行会


6月25日、今日はSL「ハチロク」の青森への解体移送に先立つ壮行会。天気が心配されたが、祈りが通じたのか雨の降る気配はない。前夜、壮行会に参加する「日立ハチロク応援団」「五能線活性化倶楽部」「日立市」「その他」で懇親会(前夜祭)を市内某所で開催する。子供から年寄りまでSL愛好家が集まり、盛り上がることおびただし。

当日は、朝一で隣接する「神峰神社」でSL移送の安全祈願を行い、その後イベントの開始。地元小学生のSLを送る言葉(作文朗読)、日立発青森行きのタブレット(昔、運転手が乗務交代するとき手渡していた輪っか)交換、そして日立風流物こども囃子と弘前ねぷた囃子の競演が行われた。

会場は3箇所に分かれ、第一会場(博物館前)では式典と伝統芸能競演。第二会場(SL)では機関車運転席の案内と汽笛の実演、第三会場(かみね動物園)ではミニSLの運転と試乗と内容は充実していた。
どれもすばらしい催事で、子供たち、家族連れは終日楽しんでいた。
http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000000606260005

SLとのお別れ会は、「日立ハチロク応援団」団長野上淳子さんが、3月に私のところへ持ち込んだ企画である。子供のころこのSLで遊んだことのある彼女にとって、機関車の撤去は心外な出来事であっただろうが感謝の気持ちを込めて送り出したいと願い、ここまで進めてきたのである。
「ハチロク応援団」と名前はあるが、実際は、家族、親族だけの団体である。ご自身仕事を持ち、3人の子供(3歳の三つ子)を抱え、ご主人が海外出張中という身で、募金活動からここまでよく出来たものである。

実は、外部(?)から圧力がかかって、このイベントの実現が危ぶまれたことがあった。詳細は省くが、立場のある人間が横槍を入れてきたのである。私たちも表立って行動することは出来なくなってしまった。
SLを管理してきた立場の人間として、今回の一連の経過は恥ずかしい限りである。前任者が撤去を決めたとはいえ、(同じ立場にあれば同じ判断をしただろう)本当の価値に気がつかなかったのである。SL撤去は多くの市民から批判を受けた。再生走行を目指し、五能線活性化倶楽部に無償譲渡することで少しは救われたが、それにもまして野上さんの行為はありがたかった。これまでの経過を振り替えれば、彼女はまさに「日立市の良心」である。

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