ソメイヨシノ123本に 平和通りに若木植樹 2008/03/04(火) 茨城新聞
「日本のさくら名所百選」にも選ばれた日立市平和通りの桜が老木化しつつある中、市民が「さくらパートナー」となって若木に植え替える作業が一日、現地であった。
十団体が応募し、二本を植え替え、八本が新たに加わり、長く百十五本だったソメイヨシノの桜並木は 百二十三本になった。 来月開幕する「日立さくらまつり」では、例年以上に花が咲きそうだ。
さくらパートナーは、樹齢五十年以上を経過、老木化や衰弱化が進む平和通りの桜を、市民や企業などと協働で次世代へ残す事業で、昨年は五団体が植栽。 今年は桜などを守るボランティア「花樹の会」や市役所同期会「87(はな)まる会」、日立青年会議所などが参加した。
認定書を受け取った団体は、造園協会の協力で、高さ約五㍍、幹回り四十㌢のソメイヨシノを植えた。 根元には「未来のあなたに届け 美しい桜 美しい街」「手をつなごう 桜と未来と私たち」「桜は日立の遺産 花と緑で住み良い街に」など、思い思いのメッセージを表示したプレートを設置した。 十五人が参加して植栽した花樹の会の島崎伸弥会長は「今後も、平和通りの桜が美しく咲くように願う」と話し、87まる会は「昨年、設立して二十周年になった記念」と口をそろえた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
新聞記事のとおり、2年目のさくらパートナー事業を実施した。
どの程度応募があるか心配していたのですが、(驚いたことに)市報で一度広報しただけで10団体の応募があったのです。
市のシンボルロード「平和通り」のさくら。やはり日立市の象徴なのでしょう。
市民の関心が高いのです。(記事にもあるようにここの桜は、「日本のさくら名所百選」の一つ)
それにしても1団体あたり20万円の寄付は少なくないはず。
10団体ですから200万円の収入になり、市の貴重な収入源になったのです。
寄付文化の根付いていない日本で、わずか1週間でこれだけ寄付が集まるのは異例です。
(多分)さくらに託した「22世紀へのメッセージ」を残せることが動機の大部分を占めているのでしょう。
東京都の公園局で実施している「思い出ベンチ」と発想は同じです。
高度経済成長の後の成熟社会、そして超高齢社会に差しかかり、市民意識は、確実に「こころの豊かさ」に向かっています。
問題なのは、その変化に社会が対応できないでいることなのです。
寄付金に対する税金控除ひとつとってもとても国民のニーズに応えてはいません。
財政難が続く中、政府も地方自治体も財源確保に知恵を出すことが求められています。
ところが役所は、長く「親方日の丸」意識でいたものですから「資金調達」という感覚がないのです。
この事業は、企業なら株式公開というところでしょうか。
「さくら」という株を公開し、その株を購入した者は「名誉」という配当を受けるのです。
そしてさくらは毎年成長し見事な花をつけますから、株価は右肩上がり、配当も増え続けるという超優良株なのです。
このように発想を変えれば、もっと面白い事業が出来そうですね。
とはいっても、この程度のことは各地でおこなわれていているのです。
こんなことで満足できるものではありません。
他に(あっと驚くような)アイディアがあったら教えてください。