Friday, November 16, 2007

公民権運動(2)「キングとライス」


バーミングハムで公民権運動が最盛期を迎えた1963年、市の中心部にある黒人教会がダイナマイトで爆破され、礼拝に来ていた4人の少女が死亡するという痛ましい事件が起きた。


この事件は13年後にやっと解決したが、逮捕された犯人は、狂信的な黒人差別主義者(KKK)の一人であった。


事件から犯人逮捕までの経過は、その問題性から1997年に映画化されている(タイトル「4 Little girl」 日本未公開)


この事件は、キング牧師の活動に対する報復であったが、特筆すべきは、もう一人世界的に著名な人物がかかわっていることである。


「やがて世界的な人物になる」という表現が正確なのだが、その人物とは現在の国務長官「コンドリーザ・ライス」女史である。 (ライス国務長官はバーミングハム出身)

爆死した少女の一人がライス国務長官の友人であったことから、この事件の衝撃が女史の人生を方向付けることとなった。


比較的裕福な家庭に育ち、秀でたピアノの才能からピアニストを目指していたライスであったが、この事件から社会の矛盾に気付き、政治(学)の道に方向を変更したのである。

差別の時代に生きた「キング」と、時を経て米国(世界)をリードする政治家となる「ライス」。世界的な二人の黒人の人生が、この時、この場所で交差したのである。

(97姉妹都市バーミングハム訪問記)

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