豊かな道
府中市郷土の森博物館へ行くのに府中駅から下河原緑道を歩いていった。
下河原緑道は、昭和51年まで運行されていた国鉄下河原線の廃線跡地を歩行者と自転車の専用道路として整備したものである。
歩行者と自転車だけの道路だから自動車(の危険)を気にしないで歩けるので気分は至って快適である。
時代の移ろいと共に不要になるものは多い。国鉄下河原線は、かつては国分寺~東京競馬場間の輸送を担っていたが、(並行する)武蔵野線が開通したことで役割を終え、廃線となった。
不要になった施設を再活用して時代を開く。新しいものを作るだけが都市計画ではない。まちづくりの真骨頂は、古いものを未来につなぐことにあるのです。
廃線跡を仕立て直した下河原緑道の沿線には、本来の暮らしを支える数々の機能が付随していた。
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成熟社会におけるインフラとは、この下河原緑道のような公共施設を言うのでしょう。
廃線を決める際の廃止容認派と存続派の対立は、(どちらに原因があったにせよ)お世辞にも民主主義と言える代物ではありませんでした。
日立市が成熟した市民社会になるためには、存続か廃線といった二元論ではなく、どうすれば次の時代につながる活用ができるかという第3の道の議論が必要ではないかと思うのです。
廃線から2年が経っても、何の議論も始まりません。それだけ対立の根が深かったということでしょう。対立のエネルギーを協調と創造の力に変えることができれば、未来が見えてくるはずなのですが・・・。
Labels: まちづくり
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