菜の花忌
今日(2月12日)は司馬遼太郎の命日である。
昨日(11日)は大阪にいたので、前から行きたいと思っていた司馬遼太郎記念館に出かけた。
司馬遼太郎は、産経新聞の記者時代から大阪に住み、その作家活動の多くを大阪で行った。
司馬の自宅は、東大阪市にある。
東大阪といえば、(かつては)町工場の街である。庶民の町であって決して文人の住むところではない。
事実、司馬は周囲から芦屋など高級住宅地に越すよう勧められていたという。
記念館は、司馬の居宅の脇に建てられている。
安藤忠雄の設計で01年に建てられた。
今回の目的は、安藤の建築探訪である。
最寄の近鉄八戸の里駅に降り立ち、出口に置いてあった地図を頼りに徒歩で8分。
駅前広場に菜の花の鉢植えが置いてあったので「ハハン」と気付く。
そうだ、菜の花忌だ。
司馬遼太郎が亡くなってから12年が経つ。
司馬は著書「菜の花の沖」のタイトルにもあるように菜の花を愛でた。
そして、故人を偲び、12日を「菜の花忌」として毎年、イベントが行われている。
菜の花忌は、上のような文化人だけでなく、記念館の近くの市民や、生徒、学生によって支えられている。
八戸の里駅から記念館までの道筋には、いたるところに菜の花のプランターが置かれて、花に導かれて記念館に着く。
そして記念館のいたるところに花また花である。
少し早めの菜の花は、みなボランティアの力で咲かせたものだという。
安藤忠雄の設計した建物には菜の花が良く似合う。
アプローチの通路の足元に置かれた黄花が建築全体を引き立てている。
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