Saturday, February 24, 2007

アレクセイの泉

県立図書館に寄ってみた。近くにある弘道館の梅を見に行ったついでである。最近の図書館は、CD、DVDなど視聴覚コーナーが充実している。教養物を中心としているが、街のレンタルビデオ店にも置いてあるような娯楽作品もある。


ビデオ作品の棚を見ていたら「アレクセイの泉」を発見した。さっそく借りてAVブースで見る。
この作品は、写真家、本橋成一が撮ったドキュメンタリ映画である。1986年のチェルノブイリ原発事故の影響で殆どの住民が移住してしまったベラルーシ共和国の寒村が舞台となっている。
映画は、残された年寄り達と唯一の若者アレクセイの日常を命の源である「泉」と四季の移ろいを通じて淡々と描写している。
http://www.ne.jp/asahi/polepole/times/sosna/alec/summary.html


「アレクセイの泉」は、02年の制作だが、本橋はその5年前、97年に「ナージャの村」を撮っている。この作品が本橋の最初の映画であり、数々の賞(ドキュメンタリー映画部門)を得ている。
http://www.ne.jp/asahi/polepole/times/sosna/naja/index.html


「ナージャの村」は、数年前に東海村の文化会館で上映された。原発と共に暮らさざるを得ない村民が99年のJCO臨界事故を契機に主催した映画会である。制作者の本橋成一も招かれ、映画を撮った動機や目的を聞くことができた。
声高に反対を叫ぶことも必要だが、人間の営みを通して核の不条理を静かに訴える本橋の手法は、自然に心に染み入る。
「人間と大地は普遍的につながり」そして「人間は生まれた場所で生きていく」・・・。

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