Sunday, May 06, 2007

ささら獅子舞

5月3日は、泉神社の祭礼の日である。この日、神社では子供たちによる「ささら獅子舞」が演じられた。

「ささら獅子舞」(この地域では簡略化され「ささら」とよばれている)は、「五穀豊穣」、「雨乞」、「防疫」を願い、長年、祭礼の際に神社に奉納されてきている伝統芸能である。
(この芸能は、名称や形式は若干異なるが、静岡県から東北地方に広く見られるものである。)

「ささら」は、村落の芸能として受け継がれており、最近まで踊り手は、氏子の長男(小学生)と決められていた。
(農家の長男ならば家を継ぐので、伝統が継承されるためだという)

しかし、農家が減り(神社を支える氏子も減少し)、子供も少なくなったため、今では、地域の男児なら誰でも踊り手になれるようになった。そして、地元の小学校の課外活動の一環として何とか存続している。また、地元のコミュニティーでも「ささら運営委員会」をつくり、地域ぐるみでこの伝統芸能を守っている。

私も、今年から運営委員になった。(ただ単に当番制で回ってきただけなのだが)

そのようなことで、5月3日は、朝から「ささら」奉納の手伝いに神社に出かけたのだ。

「ささら」は、一人立ち(正月に見られる獅子舞は二人立ちという)三匹獅子舞の形式をとる。(三匹とは、雄獅子2頭、雌獅子1頭のこと)また、「じゃぐま」とよばれる女装した稚児が2~5人伴う。
(左の写真のうち前2人が「じゃぐま」、中の2人が雄獅子、後1人が雌獅子)

鳴り物は、大人の奏する横笛と獅子が踊りながら打つ腰鼓である。
(刻んだ竹をすり合わせて鳴らす楽器を「ささら」といい、この楽器が「ささら獅子舞」の語源であったが、この地方では、この楽器は伝承されていない。)

神主のご祈祷の前後に「ささら」が奉納された。合わせて30分ほどの時間だろうか。重い獅子頭を振り回しての踊りなので、子供たちにはきつい演技だったようだ。

奉納が終わると神社から「ご褒美」をもらい、喜々として帰っていったが、子供たちの様子を見ると「塾通い」の時間や「TVゲーム」など他の楽しみの多い中で、古来の芸能を継承していくのは、並大抵のことではないと感じてしまうのである。

「ささら獅子舞」の詳しいことは、
日立のささらは
http://www.pref.ibaraki.jp/discover/festival/north/04.html
獅子舞全般については、
http://japanfestival.web.fc2.com/kanren/shishi/shishi.html
をご覧ください。

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